五智如来
お堂の正面に五体の如来像が横一列に安置されております。
五智如来とは、大日如来を中尊とする五体の如来を総称した呼び名で、向って左から 北方世界の釈迦如来、西方世界の阿弥陀如来、中央の大日如来の右隣が南方世界の宝勝如来、 そして右端に東方世界の薬師如来が並んでおられます。
五智とは五種の仏智ということで、深遠な密教教理に基づくものですが、江戸時代になりますと、 広大無辺の仏智にすがり、さまざまの苦難から逃れようとする願望が深い民間信仰となって世に 広まりました。
大日如来には万物を慈しむ太陽の功徳、薬師如来には医薬の功徳、宝勝如来には福徳財宝・五穀豊穣の功徳、 そして阿弥陀如来には往生極楽の功徳というように現生利益を願う信仰が強くなりました。これら諸仏に 対する渇仰と五体満足を願う深い信仰が、都市からしだいに農村へと広まっていったのであります。
木造五智如来坐像 寛永十二年(一六三五)入仏 如来寺創立と同時に、本尊と して木喰但唱が造立したもの だが、薬師如来を除いてのち 火災で焼失し、他の四体は延 享三年(一七四六)頃の再興で ある。「おおぼとけ」の通称は、 この五智如来像に由来する。 最も大きい中尊大日如来で像 」像高が三二ニメートルとなります。
(品川区有形文化財彫刻七号)
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